2012年7月5日木曜日

会派視察に行ってきました

私たちの会派は、7月2日から4日まで東日本大震災での被害を受け、復旧・復興途上である岩手、宮城の1年経っての現状把握や被災者の生の声を聞きに行ってきました。また、これまで多くの政治家を輩出した地域、特に岩手県水沢では「関東大震災の復興まちづくり」に尽力した後藤新平氏の記念館を訪ねて、まちづくりなどについて学んできました。

私は、今回が2回目となる会派視察ですが、前年のように地方自治体に伺うのではなく、直接、被災者の方を訪ねて生の声を聴いたり、本などでは分からない偉人の残した様々な資料に触れ素顔を学ぶなど、大変有意義な視察であったと考えています。

初日の2日は、岩手県陸前高田市の長洞地区(マスコミでも取り上げられている、私のまちづくりの師であった鳥山千尋氏も復興まちづくりに関わっている)を訪ねて、長洞元気村(仮設住宅)事務局長の村上誠二氏に映像などを含めて様々な本音のお話を聞くことが出来ました。印象的なことは、村の多くの人が被災し、仮設住宅を建設する際、建設予定地を自分たちで見付け地主と折衝し土地の無償提供を受けたことや地域コミュニティを大事にして入居も被災前の家の配列を参考に部屋割をして入居することにしたとのこと。

そして何より関心事であった議員の活動では、被災当初は共産党があからさまにしながら物資を配っていたこと。そして議員は、村を回ってみんなと話をすることはしなかったし、今も無いということ。これには大変驚きましたし考えさせられました!!

その後、高田松原で一本残った松を見ながら気仙沼へ。ここでは気仙沼復興商店街に立ち寄り、商店主と話をしながら視察をしました。平日の夕方なので人が少ないのか、商店街だけではなく町中にも人が居ませんでした。そして一関へ戻って宿泊。

翌3日は、平泉に立ち寄り世界遺産に登録された中尊寺や毛越寺を視察、そして水沢へ。水沢では、関東大震災時の復興まちづくりを行った後藤新平に学ぶため記念館を訪ね、職員から様々な話を聞く。私には後藤氏の遺訓が心に残りました。

また「都市計画と自治の精神」の一節に「都市の計画は健全な自治の精神を離れてはいけない。健全な自治の精神のない都市計画は無用である。都市は民衆の集まるところであり、賢愚、貧富、醜美、様々な分野の集まるところである。したがってこの都市なるものは、民衆を離れてはありえないはずである。
人を外にしては都市はない。
都市は人類の生活活動の中心である。
ゆえに市民が健全ならば、都市もまた健全である。・・・・・略

これには正直言って感銘を受けたし、この間考えてきたこととイコールな部分だと思いました。
その後は花巻で泊。

4日は、盛岡に出て、古い町並みなどを視察。中でも、旧岩手銀行旧本店本館はルネッサンス様式のレンガ造りで明治44年造のようですが、これは残さなければだめですね。そして、盛岡地方裁判所前の石割さくらです。巨大な花崗岩の割れ目に生育するエドヒガンザクラで、樹齢はおよそ350年と言われています。咲いている時に見たいです。市も景観条例を制定し、頑張っているようですね。

最後は、くりこま高原ファーム(名前だけで高原ではありませんでした)に伺いました。この地は、昔、杉並の高井戸第3小学校の学童疎開地であったことから、その縁で学校の米飯給食米を供給している所で、昨年の原発事故などから全国の長年のお得意様から取引中止を受けたりして経営が苦しいとの話がありました。当区の学校も、昨年の春から供給停止となっていましたが、最近、改めて契約が出来て本年10月からまた給食用のお米を供給することになったとのことです。良かったですね!
また、風評被害などの実態をお話しいただきました。そして慌ただしく古川へ出て、帰りの新幹線に滑り込みセーフで帰京しました。

今回の視察でお世話になった多くの方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。

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