2020年5月15日金曜日

異例の臨時会続き!!

 今年の初めには、新型コロナウイルスの蔓延が起こるとは誰も予想をしていなかったと思います。そして、2月12日に令和2年第1回定例会が開会し、会期が進むにつれ都内をはじめ区内でもコロナウイルス感染者が出るなど、深刻なウイルス感染症の拡大がはじまりました。
 第1回定例会の重要な役割である杉並区の来年度予算案の審議では、これまでなかった予算特別委員会が成立する委員の過半数を確保しながら極力密集を避け、質疑に関わらない委員と理事者は別室待機として予算質疑が進められました。

 異常事態下の議会は、十分研究が必要になりますが、条例などには明確に規定が無さそうなので、特例として委員会、更には本会議もネット会議の導入を進めてはと考えます。

 震災とは違った異常な社会状況の中で、国民の生命・財産を守るための行政機関の一番身近は区となるわけで、特にスピード感を以て関係事務を行うことが強く求められます。行政の宿命として、自前の財源による事業以外は、国や都などから財源を受け入れ、その目的に沿って支出します。そのためには、歳入歳出予算をその都度調整し、議会の議決を経なくてはなりません。
 そうしたことから、年4回と規定されている定例会を待つことなく緊急で事業を行うためには、臨時区議会を開き補正予算などを議決して執行することとなります。
 今年はすでに2回の臨時会が招集し、補正予算を組んで新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急事業を区は進めております。

 そして、5月19日20日の2日間を会期とする予定の3回目臨時会が開かれます。議案は3議案が予定されており、中でも再度の新型コロナウイルス感染対応の事業に関する令和2年度杉並区一般会計補正予算(第3号)が組まれました。その概要を以下にお知らせします。他の2議案は、議会運営に関する議案です。

●令和2年度杉並区一般会計補正予算(第3号)
 前回の2号は、特別定額給付金関係が主でしたが、今回の補正予算案は、新型コロナウイルス感染症対策に係る緊急性の高い事業経費となります。補正事業は11事業、補正予算額は約5億8200万円となります。約3/5は国・都等の支出金(特定財源)で残りは区費の支出となります。区費の財源は、一般財源の保留額から充当しますが、今後の経済情勢を考えると年度当初に財源保留額が少なくなるのは少し心配です。ただし、今対応しないでどうする!というものですからしかたないです。
【11の補正事業の概要】
中小企業支援(約4300万円):商工相談窓口拡大など。
生活困窮者等自立促進支援事業(約2億500万円・内国庫約1億5400万円):生活困窮者等自立支援法の支給要件拡大など・賃貸住宅の賃料を払えない人支援など。
日常生活支援サービス(約700万円)
障害者の地域生活支援体制の充実(約1400万円)
子どもショートステイ(約1600万円):養護・介護をする家族が新型コロナウイルスに感染した場合の残された被介護者等の生活支援など。
感染症予防・発生時対策(約8500万円・内国庫約5600万円):新型コロナウイルス感染者の入院・移送経費など。指定感染症は、公費負担。
生活衛生課分室(旧衛生試験所)の維持管理(3000万円):区独自のPCR検査実施等経費。
子育て応援券(約4700万円・全額都費):妊婦の新型コロナウイルス感染防止に関する経費。
情報教育の推進(約7800万円・全額都費):家庭学習通信環境整備などの経費。
学校給食の推進(約5100万円・内全国学校給食会約2100万円):給食食品納入の発注取り消し違約金補てん等経費。
中学校の移動教室(約250万円):修学旅行延期に要する経費。

以上11事業が第3回臨時会に提案される補正予算案の概要です。今後も新型コロナウイルス感染症拡大防止に区と共に取り組んでまいります。

0 件のコメント:

コメントを投稿